ART出生児の発育・発達に関する研究結果(その一)

結果

1歳6ヶ月時の発達

1歳6ヶ月時における運動・精神発達(KIDS乳幼児発達スケール得点)

1歳6ヶ月時における運動・精神発達(KIDS乳幼児発達スケール得点)

1歳6ヶ月時点での精神的・運動能力の発達を示すKIDSスケール得点データを比べてみると、自然妊娠時児に比べて、それ以外の体外受精以外の不妊治療や、新鮮胚移植で生まれた体外受精児、凍結胚移植で生まれた体外受精児の3つの群で得点が高く(統計学的有意)、精神的発達や運動能力がむしろ優れているという結果になりました。

これは、体外受精は精神的発達や運動能力に(良くも悪くも)影響を及ぼさないとした過去の報告とは一致しません5)。なお、⑥「対子ども社会性」(他の子どもとの関わりの仕方)においては、自然妊娠児とその他の群で有意な差を認めませんでした。ただ得点に関しては、医療施設ごとの平均値が80点~110点と大きなばらつきを示してもいました。

※1: 3%程度の確率で体外受精由来の子どもが交じっていると考えられますが、統計学的には無視してよい数で、結果には影響しないと考えられます。

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